母のお弁当日記 神戸新聞
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フィリピン、野鳥が棲むコーヒーの森へ
フィリピン山岳地帯、サグパット村のコーヒーの森にて野鳥調査。
7月15日発売の雑誌コヨーテに寄稿。
フィリピン再訪 演劇ワークショップでアジアの農村をつなぐ レポート9
演劇ワークショップでアジアの農村をつなぐ レポート9
「キアガンから帰路につく」
キアガンには日本軍のあとが色濃く残っています。
私たちは地元出身スタッフFaithの案内で、原住民の不思議な伝説が残る池や博物館などを訪れました。
町の中には日本風の建物がぽつぽつと建っています。
博物館では、農業のことも学べますが、日本軍が進攻した時の様子が映像でも流れます。約100万人のフィリピン市民が犠牲となりました。
昭和20年8月15日日本終戦の日、フィリピンには正式は停戦命令が届きませんでした。9月3日のバギオでの降伏調印式が終戦の日であり、フィリピンの独立記念日になります。
この山の中から陸軍山下大将はバギオへと移され、降伏調印式の後、裁判にかけられフィリピンの地で処刑されました。
その山々がよく見える記念塔の上で、死んで行った方達へ、そしてこれからの私たちの関係に祈りをささげました。
フィリピンと日本がこれからも補い合いながら共にいれることを祈ります。
思えばワークショップで何度も伝えようとした、共存するものへの尊重、そして移りゆく風景(時間)を受け入れることは、またここにも繋がっている気がします。
旅はそろそろ終わりです
キアガンからラガウェに移動し、ラガウェでやすさんと康平、Faithと別れ、めえこちゃんと2人でマニラ行のバスに乗り込みました。といっても、一度乗り込んだバスは故障のためにまた降りて乗り換え、1時間ほど遅れて夜明け頃マニラに着きました。朝のラッシュが始まるぎりぎり前でほっとしました。(めえこちゃん楽しかったね!)
今回もたくさんの方にお世話になり、ありがとうございました。
導いてくれたまりこさん、最初から最後まで珍道中をご一緒してくれためえこちゃん(withChiyosan)たくさんの方の顔が浮かぶのですが、、みなさんありがとうございました。
さて!
またこのあとに。つづく。
フィリピン再訪 演劇ワークショップでアジアの農村をつなぐ レポート8
演劇ワークショップでアジアの農村をつなぐ レポート8
「ワークショップを終えて」
ここは本当に美しいところです。
ここに来たのも精霊のせいかもしれない。
ここの人達は何かあると「精霊のせいよ」というらしいです。
Green View Lodgeの最後の朝食はパイナップル入りのパンケーキとコーヒーをお願いした。
平日の朝とあって外はトライシクルの音で満ちています。学校も始まっている時間、あの子達は今頃勉強だな。。こちらは休息の朝になりました。
「私たちまだ行ってないところがあるのよ」とまりこさん。トライシクルに乗ってバナウエのビューポイントへ向いました。
くねくねとした上り坂を行くとため息がでるような棚田が現れました。
バナウエの民族衣装を着て、ハイチーズなんて記念撮影して、風になった気持ちになって、
そして山を下りました。
トロトロ(定食屋のことを言います)で皆でご飯を食べて、みなさんとはここバナウエでお別れです。
私は、めえこちゃん、やすさん、康平と共にキアンガンで一泊して、明日はキアンガンを地元出身スタッフFaithに案内してもらい帰路につきます。
フィリピン再訪 演劇ワークショップでアジアの農村をつなぐ レポート7
演劇ワークショップでアジアの農村をつなぐ レポート7
「ワークショップ2日目」
さて、ワークショップ二日目。
日曜日なので、みなさん教会に行ってから来るので少し遅めのスタートです。
制作作業はかなり速いスピードで進んでいます。
昨日までに背景幕の小下絵を完成させ、今日はそれを拡大して3×5mのキャンバス地に描いて行きます。できるだけ(画面の一部だけでも)完成に持って行く事が目標です。そのためにいくつかの工夫をしました。
工夫1、
参加校6校中、3校分のみ完成させる。
そのために2校1組になり、どちらかの高校のものに2校で取りかかる。
その2校は立地が近い学校にする。その理由は、近い学校ならば、日常見ている景色が少しでも共有できる可能性があるためです。
工夫2、
スタッフの役割分担
team1(Gahang,Immaculate) : Rochelle,Faith
team2(Tulead,Banaue) : Meeko
team3(Bangbang,Hungduan): Yasu
1-3teams: Hiroko
Material: Kohei
MC: Jonalyn
Producer: Mariko
Shooting: Gladys,Rainel,Alvin
あとは、みんなで助け合いです。
話し合いの結果、◎のついた3校の背景幕描きの作業にかかりました。
◎Gahangは、大胆な構図が特徴で、イフガオのラッキチャームとされているマークを中央に取り入れました。画面の左右に収穫と田植えという別の季節の棚田が描かれています。
Immaculateは、繊細な下絵です。棚田や伝統的な家や動物や木々、生活の様子など、細かいカット割りで一年間通して巡るように描かれています。
◎Tuleadは、シダなどが生える森の木々の向こうに、棚田の様子が描かれています。マヨヤオの山中の気配を感じる絵になりました。
Banaueは、空があり山があり棚田があり蛇行する川があり温泉があり家があり、ふるさとの風景が緻密な構図と瑞々しい色合いで下絵が完成しました。
◎Bangbangは、学校からみた風景のような大胆な山の稜線と棚田と滝、そして火のまわりを踊る儀式の様子や、どこの家にもあるモマの木や、豚や、棚田を守る赤いフォーチューンプランツ、タニシや蟻などが描かれています
Hungduanは、棚田とそのまわりに住む生き物が伸びやかに描かれています。稲穂が風に靡いている様子は、ハパオに伝わる伝統のダンスが今にもそこで踊られそうな印象です。
最初に大きなキャンバス地を見た時、こんなに大きいの!と先生も学生も驚いた顔をしていましたが、描き始めると皆それぞれのペースで作業をしていました。ほぼ完成まで辿り着いた学校もありましたが、やはり時間は少なかったです。
このワークショップ内でキャンバス地に描かなかった学校も、小下絵の段階で、何か手応えを感じてもらっていたなら、自分たちで最後まで辿り着けると思います。
今回のワークショップであらためて感じた事ですが、
自分たちのふるさとを知ることは、自分を知ることにつながるように思います。
後半組ワークショップに参加したみなさんの描いたふるさとはとても美しいものでした。
喜びを持ってふるさとに心委ねることができるのはとても幸せなことだと思います。この世界中で全ての人がそうではありませんので。
このワークショップを通して、ふるさとのことをほんの少しでも今までと違った視線でみれたら、そんな発見があったなら大成功だと思います。
そしてこの一生懸命描かれた背景幕が、演者の波動とセッションしながら、無二の演劇となって、観客を巻き込んだ素晴らしいものになりますように。