調整中

回顧展の処理をひとつひとつしていると、ひと月が経ちました。
やっとほっとしかけています。

時計というのは、何年に一度調整をするのだったか?
「時間に調整が必要なように、人の心にも調整が必要です」これは師匠の言葉です。

金曜日は、神戸市外大の村上潔さんによるジェンダー論入門の授業に呼んでいただき、「神戸でアーティストとして活動する」をテーマにインタビュー形式でお話させていただきました。
先日の回顧展でのトーク同様、神戸と自身の関係を客観的に見る機会となりました。
過去と今とこれからの自分を、俯瞰的に見れたところもあって、大きな収穫です。
インタビューされる側なのに、ぐっと自分の方向に持って行ってしまう癖がでてしまい、録音を聞き返しているとやってしまった〜〜と反省しましたが、充実した90分だったと達成感を感じれたのは、村上さんの誘導が素晴らしかったからですね。ありがたい。
学生から質問もいただき、こちらから話すだけではなく、やりとりが出来た事はとてもよかったと思います。

最後に学生へのメッセージを二つお話しました。
一つは、何か一つの物事と出会ったとき、そのことを多角的にみてみてはどうか。すぐに結論を出さず、少し時間をかけて、ひと呼吸おいてそのことを眺めてみれば、違った見解になるかもしれない。自分の見えているものは、自分の角度からしか見えないほんの一部分で、他方からみれば違ったものにみえるかもしれない。例えば他者と見え方が違うということは、他者と同じ物を見ているから違いが生まれるという事ではないか。それをわかっていることは、生きて行く知恵ではないかと思う。
という話を。
もう一つは、これと思った時は、少しの勇気を出してみること。

そして、一息です。

今日は久しぶりに仲良しのカフェにぶらりと訪れたり、友人のギャラリーでのんびり話をしたり、展覧会に行き「これ好きです」という絵本に出会ったり、古本屋さんであれこれ話をしたり。
自転車で帰る途中、空から木葉がひらひらと舞ってくる速度にほっとしたり、いつもの珈琲屋さんのご夫婦に挨拶したり。
ゆっくりゆっくり。

明日も朝顔咲くかな?とか、明日は豆乳飲もうかな?とか、

ただいま「調整中」です。