21年目の1月17日

あれから何があったか?忘れてしまったことばかりだけど、
21年目をむかえました。

今年は先人、インド紙芝居の東野健一さんの最後の宴とされるイベントに出演しました。
東野さんは12月に胃がんの為に手術を受ける予定でしたが、転移がみつかり余命6ヶ月を宣告されました。元気なうちにこれまで支えて来てくれたみなさんにありがとうの思いを伝えるために、東野さんが企画した宴です。
クリスマスの頃に東野さんから電話があり、ゲストとしてインドで踊り続けていたタゴールダンスを踊ってほしいと切り出されました。断るわけにはいきません。返事はハイです。
それから毎日、忘れていたダンスを思い出し練習し当日をむかえました。
宴は大勢の方に見守られ、200人入るかどうかの場所に宴を知ったたくさんの方々が、1200人くらいやってきました。遠くは台湾からそして日本全国からです。
終演後、スタッフでテーブルを囲み、東野さんの話をききました。

東野さんはあれ以来、年のはじまりは1月17日だと思っています。
神戸では5時46分、市役所前の公園で追悼式があります。そこには多くの方が集まりローソクの灯に手を合わせます。東野さんは毎年昼に長田の御蔵菅原にいます。そこでは東野さんが尊敬する大道芸人ギリヤーク尼崎さんが死んで行った方へ舞踏で祈りを捧げるからです。その姿をしっかり目に焼き付けているのです。
「それぞれの祈りのかたちがある」と東野さんは言います。
どこかで誰かが誰かのために祈りを捧げている。
そんな点のような事と点のような事が繋がっている。それってすごいやん!と。

私の21年目の1月17日は、願うことなくただ踊ることを思い踊りました。

さて、あれから東野さん、東洋医学の先生と出会い体温も上がりピンク色の頬をしてらっしゃいます。