ひとり

16/10/08
ひとりはあきた、と口から漏れた。いつものように朝ごはんを食べていると、一人の韓国人チンと出会う。席をともにする。夜にはみえこさんと3人で祭りに出かける。みえこさんの門出と誕生日を祝い黄色い風船をおくる。みえこさんのあっと言う声に振り向くと、黄色い風船は時を告げるように、彼女の手から大空へと行ってしまったあとだった。みえこさんはプリーはとてもいいところだったと言った。じゃあね。
17/10/08
友人が7ヶ月のたびを終えて帰っていく。最後の町から連絡がある。チンと朝ごはんを食べる。ジャガナート寺院のそばで大きな夕日を眺める。
18/10/08
日の出、泳ぐ。昼、泳ぐ。今晩も月が美しい。夜の砂浜で寝転がる。カルメンヌが私に言う。「母は、私にカルメンからこの名前をつけたけど、私の髪の毛は黒くならないわ」潮騒のベンチで。
19/10/08
いつもの朝日。燃える血のような太陽。チンにさようなら。カルメンヌにさようなら。列車に乗る。