新しい公園

サッカーボールを追う少年とおじいさんの上に、すっかり月が上っていました。
月は嘘みたいに美しい形をして、骨のような白さで、リズムを夜空に刻みはじめていました。
サッカーボールを蹴るリズムに似ています。
オレンジ色の金木犀の香りが、山の裾まで続く路地をさらさらと走って行きます。
もう一度振り返ると、ふたりの頭の上を雀が空高く上って行きました。